漢方薬は、自分の証に合ったものをお選び下さい。
「証」とは体力、体質、症状などから患者さんの状態を総合的に観察した診断結果のことです。
- 実証は生理機能が高まった状態を意味して、外見は健康そうに見えます。
- 虚証は体力がなく、生理機能が衰え、抵抗力も低下した状態を意味します。
- 中間証は実証または虚証のどちらも偏らず、それぞれの特徴を半分ずつもつ場合を意味します。
「証」の判定は「証の自己判定テスト」をご利用ください。
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実証
- 葛根湯(かっこんとう)
葛根湯はかぜにともなう炎症全般に用いられますが、胃腸がじょうぶな人の上半身の神経痛、首筋や肩のこり、初期の五十肩などにも有効です。 - 葛根加朮附湯(かっこんかじゅつぶとう)
肩周辺の神経の激しい痛み、五十肩、腕の関節痛などに用いられます。 - 麻杏よく甘湯(まきょうよくかんとう)
神経痛、関節痛、筋肉痛、関節リウマチなどに用いられます。
中間証
- 芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)
体力にかかわらず筋肉のけいれんによる痛み、神経痛に有効です。 - 五積散(ごしゃくさん)
冷えると神経痛、関節痛の痛みが増す場合に有効です。
虚証
- 麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)
高齢者で、手足の痛み、冷えなどに用いられます。 - 桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
冷え症がある人の神経痛や腰痛に有効です。 - 疎経活血湯(そけいかっけつとう)
血行障害の人の神経痛、腰痛、関節痛の治療に使われます。冷えると痛みが増す場合に有効です。 - 芍薬甘草附子湯(しゃくやくかんぞうぶしとう)
冷え症がある人で、慢性神経痛に用いられます。 - 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
神経症、自律神経失調症、めまいなどに用いられます。 - 当帰湯(とうきとう)
血行不良、冷え症のある肋間神経痛に用いられます。 - 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
坐骨神経痛、腰痛、冷えなどの人に用いられます。